素粒子論・理論核物理合同シンポジウム 「多様なアプローチによる量子色力学の非摂動論的現象の研究」


カラーの閉じ込めやカイラル対称性の自発的破れなどの量子色力学(QCD)
の非摂動論的現象の解明は、理論物理学における長年の課題であるが、
この10年ほどの間に、様々なアプローチにより多方面に進展があった。
カラーの閉じ込め現象に関しては、モノポールやボルテックスなどの
トポロジカルな自由度の重要性とその定量的な研究に加えて、
Cho-Faddeev-Niemi分解に基づいたゲージ不変な定式化なども行われている。
カイラル対称性の自発的破れに関しても、近年、ローレンツ不変でない
様々な状況での「南部・ゴールドストンの定理の一般化」が為されるなど、
大きく研究が進展している。本シンポジウムでは、多様なアプローチによる
QCDの非摂動論的諸現象に対する研究の現状を総括し、
あわせて将来的な展望を考察する。


世話人:近藤慶一(千葉大理)  2013年3月28日

講演者とスライド